可視化=人の目には見えない事物や現象を、映像やグラフ、表などにして分かりやすくすること。見える化。美術家はそれぞれの視点で、独自の表現を可視化しようとする。色や形、空間など、造形を構成する純粋な要素や人の内面の精神世界、今日の社会的事象などを視点に、作品との無言の対話を行いつつ制作をする。その作業は混沌として彷徨いながらも、試行を重ねることで新たな挑戦へと向かわせる。作家にとっては創作の根幹となるものである。「可視2023」の作家たちは、それぞれ可視化に対する考え方や方法も異なる集団である。独りよがりとも思える独自な表現は、時には不協和音を奏でることだろうが、そこが面白い。そのような意欲的で緊張感のあるグループ展でありたい。
今井充俊「ときのかたち」
原誠二「水景図 - 夜のとばり」
原澤和彦「たぶんきっとキミは信じるだろう」
豊嶋康男「窓」
多胡宏「四つ目の星」
下山直紀「寝覚の峡刻(部分)」
坂本幸重「煌」
北村真行「系としての景-22#10《橋より》」
金井訓志「a momenternity 221112」
加藤啓治「メタモルフォーゼ Ⅰ」
小淵俊夫「エレキングのたまご」
大島康幸「Dance no.3」