平野裕明氏の最近の作品は、仏像や悲しみや祈りなどの感情が現れた人物を独特の色彩で描き出しています。日本に仏教が伝えられたのは六世紀中頃、その後、奈良、平安、鎌倉、その後も多くの仏像が作られ、そして多くの人々が手を合わせてきました。
平野裕明氏は東日本大震災以後、そして二年前の母の死、世界で起こっている紛争に対して祈るような気持ちでキャンバスに向かっています。表現するという行為、描くという作業、作品として塗りこめていく思い・・・。
人間の溢れるような感情を、抑えきれない悲しみを閉じ込め、そして拡散していく思いを是非受け取っていただければと思います。
平野裕明
1960年 富岡市生まれ
1984年 東京藝術大学油画専攻卒業
第10回群馬青年美術展 大賞受賞
1986年 東京藝術大学大学院修了
フランス政府給費留学生として南仏Aix-en-ProvenceのEcole des Artsに学ぶ(~’88)
1990年 第14回 上毛芸術奨励賞
1992年 第43回 群馬県展 県教育長賞
1995年 東京セントラル美術館油絵大賞展(賞候補)
具象による高崎美術賞展 準賞
2001年 第75回 国展 国画賞 準会員推挙
2004年 第55回 群馬県展 会員推挙
2006年 第80回 国展 会員推挙
2015年 第66回 群馬県展 会員賞
その他 個展(東京他 計8回)、グループ展多数
現 在 国画会会員 群馬県美術会会員