会期:2008年7月19日(土)~27日(日)
AM10:00~PM6:00(最終日はPM5:00終了)
会場:ノイエス朝日 スペース1・2
ノイエス朝日の国道沿いの大きなガラスがオープンして5年目に入りました。春、満開の桜が咲き乱れ、小さな新入生がノイエス朝日の前を歩いています。桜の花びらが風に吹かれ美しく舞い、しばらくすると新緑の季節を迎えます。汗を流しながらノイエスに来廊される方は、ホッとしたように椅子に座ります。紅葉の美しい季節には、銀杏の黄金色の絨毯が敷きつめられます。白く光輝く風花(ふっこし)が空から降りてくる頃には、少し優しくなった「空っ風」が吹き込んできます。そうして5年が過ぎ、今回の企画展で100回を迎えました。
ノイエス朝日は、コミュニケーションハウスとしての役割と、そして文化を発信する活気ある場所として今後も数々の展覧会や講座、コンサートを実施していきたいと思っています。
骨格を持った企画、誰もがホッとする温もりのある空間、これからの社会で人が生活していく上で少しでも役立つ情報提供のため多面的な企画を考えていきたいと考えています。
今回の100回記念「第6回ノイエス展」は、絵画、彫刻、工芸、書、金属、漆と幅広い作家を招いての展示で、フランスからアントワーヌ・アンリ、彫塑の沖村正康を含め14人の作家による展示となります。
ある作家の著作(ノート)に、作家の姿勢ともいえる文章があります。鑑賞者、また企画者としての姿勢としても、心に留めておきたい文章なので引用しておきます。
「作家たるものは、ひたすらに実作をもって世に問うべきで、ヘタなリクツは却って邪魔になる」という意見がある。
一応もっともなことである。
しかし、だからこそ、その事の真実を索めて理論的究明が要求されるのではないか。
その事の真実はいうまでもなくひたぶるな実作行為の中で追窮されなければならないが、それのみに偏して理論的究明を疎かにすると、片手落ちのいわゆる低俗な職人芸にも堕しかねない。ただ、その事の真実だが、作家の場合、評論家のいわば外からの冷徹な心理とは異なり、内からの温かみのある道理ともいうべきものとなるであろう。
この作家の言葉には、深く大きな事が内包されているように思います。ノイエスは、多くの作家、お客様に支えられ、これからも充実した企画を実施していきたいと考えていますので、今後も引き続き、よろしくお願いいたします。
また、このたびの「ノイエス朝日企画100回記念 第6回ノイエス展」には、是非ご来廊いただき、多くの作家たちと歓談していただければと思います。
ご来廊をお待ちいたしております。
ノイエス朝日
アントワーヌ・アンリ
1961年パリ生まれ 1979年第十パリ大学卒業 英・米文学課程修了 IFMにて学ぶ ENSADO「国立美術大学」にてセリグラフィー学科修了 1983年ファッション業界でデザイナーとして又ビジネスマンとして働きながら画業に従事する 1994~97年合同展に出品(パリ) 1995~97年大阪にあるファッションの専門学校で教鞭をとるかたわら画業に従事する 1996~98年アリアンス・フランセーズ(大阪)個展 1998年フランスに帰国 フランス中部の自然に囲まれた町にアトリエを構え画業に邁進する 三越百貨店 ギャルリーJLS13(パリ) 大丸百貨店 ナショナル・デ・ボザール展(ルーブル美術館) NANIF(ソウル)合同展など各地で個展・企画展多数 現在、ナショナル・デ・ボザール会員
石原彰二
1950年群馬県生まれ 1974年東京藝術大学美術学部油学科卒業 この年スペインに渡り現在に至る 国立サンフェルナンド美術学校に入学(現在マドリッド・コンブルテンセ大学美術学部) 1979年国立サンフェルナンド美術学校油画科・版画科卒業 1985年~スペイン・東京・群馬など各地で個展 1993年上毛芸術奨励賞 訳書『アミ 小さな宇宙人』『戻ってきたアミ小さな宇宙人』『アミ3度目の約束』
伊津野雄二
1948年兵庫県生まれ 1969年愛知県立芸術大学美術学部彫刻科中退 1975年知多工房を設立 木彫 家具木工芸を手がける 1980年代より加えて建築・装飾美術を手がける(テラコッタ・ブロンズ・木彫) 1975~88年知多工房として個展 1996年より東京・名古屋・前橋などで個展
沖村正康
1940年東京生まれ 1960年東京藝術大学美術学部彫刻科に入学 1966年同校大学院修了 以後高田博厚氏に師事 1971年前橋煥乎堂に於て師を中心に「一元会」を結成 35年以上同所に於て「一元会展」を開催 この頃より鋳造に興味を持ち独学により初の一元会展に自分で鋳造した作品を出品 以後師の作品も少しずつ鋳造し、その後鋳造を業として、自分の制作も続ける 2002年銀座シロタ画廊にて個展 2003年前橋煥乎堂に於て個展 2008年銀座新井画廊にて個展
金家秀男
1944年群馬県生まれ 1966年武蔵野美術大学卒業(油・麻生教室) 1973~75年パリ エコール・ド・ボザール留学(彫刻)1979年~東京(銀座)群馬(前橋・太田)などで個展・グループ展多数
グロリア・ワン
台湾生まれ 旧スペイン王立美術学校卒 1980年~毎年個展 グループ展 招待作家展多数
小林正
1949年群馬県生まれ 1971年群馬大学教育学部卒業 1973年東京藝術大学大学院修了 1971年~独立美術展(‘87新人賞) 1989年第32回安井賞展 1990年群馬県美術展・山崎記念特別賞 現在独立美術協会会員
住谷夢幻
1937年群馬県生まれ 「沙鶏会」に参加(前橋) ギャラリー「青い鳥」にて個展(東京)小川町画廊にて個展(東京)
関次俊雄
1936年東京生まれ 1959~63年石川県輪島で輪島塗と関わる 1973年骨董品の修理の傍ら渡英しバーナード・リーチのもとで濱田庄司の資料整理 1977年渡仏しシーラ・ヒックスと出会う 1984年~輪島市海外漆文化調査に携わる 国内外の個展・招待展などで活躍
平尾峰春
1940年滋賀県信楽町生まれ 1964年父長楽に師事し制作を志す 1979年~個展多数 1983年上毛芸術奨励賞 1991年全陶展・文部大臣奨励賞 1996年日中陶芸文化交流展(景徳鎮) 1999年北関東陶芸展賛助出品(水戸・宇都宮) 50周年記念群馬県展・山崎記念特別賞 現在 全陶展常任理事・審査員・群馬県支部長 群馬県美術会常任理事 群馬県美術展審査委員
広田義人
1941年群馬県太田市生まれ 早稲田大学文学部美術専修出身 1997年銀座清月堂画廊にて個展 2003年・2007年ノイエス朝日にて個展
藤森カツジ
1940年東京生まれ 毎日現代美術展 国際インパクトアートフェスティバル 五人展(ニューヨーク) 個展(ニューヨーク・東京・大阪・京都・埼玉・群馬) 茣蓙会議主宰
真下京子
1940年群馬県館林市生まれ 1963年東京学芸大学書道科卒業 1984年~個展・二人展多数 上毛芸術奨励賞・群馬書道大賞展大賞 2006年韓・中・日現代書家20人招待出品(ソウル) 2007年国際公募墨画トリエンナーレ富山2007 2008年2008ソウル書芸ビエンナーレ 現在 毎日書道展審査会員 書道芸術院審査会員
茂木康一
1973年群馬県生まれ 1991年独自に溶接開始 1998年榛東村にアトリエGRANKITSCH設立 1999年JKKプロジェクト始動(建築家・カメラマンとユニット) 京都・入間・飯能・前橋・高崎などで個展多数 前橋アートコンペライブ2000グランプリ 2005年高崎市立美術館「作家王国」展 2006年ノイエス朝日にて個展