そこにリアルな人間存在が描かれている
自在なドローイングや油彩の大作を見た
線が 色彩が脈拍となって命をもち迫ってくる
描くのではない 描かねばならないのだ
深い沈黙するイメージが浮かび上がる
実存の影のフォルムとなって……
画家のテーマが主体ではない
内部に渦巻いて生み出される様々な記憶
外へと拡散する激しいせめぎあい
それらは重層するマチエールとなって
タブローの中に慟哭の言葉を響かせる
画家は夢とうつつを掘り起こし
今を生きる哀切な魂を描き出す
岡田芳保
萩原敏孝
1957年 群馬県高崎市(旧群馬町)生まれ
1984年 東京藝術大学大学院修了
1995年 国展国画賞受賞
1996年 国展新人賞受賞
1996年 文化庁現代美術選抜展
1999年 国展安田火災美術財団奨励賞受賞
2000年 第19回安田火災美術財団奨励賞展優秀賞
2019年 個展(高崎髙島屋)
現在 国画会会員、群馬県美術会会員