会期:2008年9月20日(土)~28日(日)
AM10:00~PM6:00(最終日はPM5:00まで)
会場:ノイエス朝日 スペース1・2
人が物に働きかけるときでも、自分は出発点ではなく到達点にいる。 ~クロード・レヴィ=ストロース
関次俊雄は、20代より「漆」に関わり、その後、調査収集をおこなってきた。
「伝統を考える」という対談の中で、「日本人にとって、自然というのは、地面の上を素足で歩くようなこと。皮膚を通して一体となること・・・」と関次は言う。
今回の「関次俊雄展-国道17号」は、車社会が、現代の中で便利さを追求するがゆえ、結果として多くの副産物を生んだ現状をとらえつつ、人間が自然と共存する、当たり前と考えられてきた事が崩壊し始めている社会を冷静な眼で見、さらに、歴史の中で伝統の価値と産業化の位置関係を考える。
「国道17号」という道にスポットをあて、生活の中で「道」の意味するものを問う。
ノイエス朝日の前の車が行き来する国道17号を一つの作品として内側から見る行為により、鋭く現代社会を批判しつつ、古代から日本人が作り続けてきた伝統と、人間存在、あるべき姿を再考する。
ノイエス朝日